広域ゼロメートル市街地研究会
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第3回ワークショップ 「『自助,共助』の備え方を考える」

2007年4月21日
場所:大成化工

♦町会の方への「宿題」(2007年2月)

 第3回ワークショップの前に先立ち,町会の方に地域の「防災資源」を調べていただきました.
「防災資源」とは,指定避難所,避難できそうな場所,避難手段,備蓄物資,備蓄食料です.
町会の方への「宿題」をもとに地理情報システム(GIS)を用いて図を作成しました.

1.町会の現状を理解する

 まず,各町会の現状について地理情報システム(GIS)の出力図を見ながら,まちの現状について理解を深めました.宿題として調べてきた地域の「防災資源」の多くは水害時に沈んでしまい,使えるものは意外に少ないことが分かりました.また,町会毎に浸水状況,防災資源の分布に違いがあることが確認できました.課題としては共通しており,地域全体で知恵を出し合えば解決可能ではないでしょうか.
 想定避難人口と最大避難空間との比較が示され,避難の方法を相当,工夫し,地域の力を結集すれば,全体としては何とかなるかもしれないという見通しも分析を通して理解することができました.ただし,数字上は何とかなりそうだが,課題は山積しており,非常に厳しい状況と言えます.
 各町会の状況を発表していただき,地域全体の課題について相互理解を深めました.

防災の分布×最大浸水深 避難収容可能人員×想定避難人口×総人口 各町会の現状を発表

2.対策のフレームの提示

 次に今後の具体的な取り組みについて検討を行いました.それに先立って企画者側より,前回の議論をふまえた議論の枠組みが示されました.
議論の枠組み

3.具体的な今後の取り組みを考える

 提示された枠組みに基づいて,各班に分かれて議論を行いました.各班とも非常に熱心な議論が行われ,議論の時間は1時間半に及びました.短期的な対策としては,安全な空間を確保するために,既存のマンションとの避難協力の協定を結ぶ,或いは約束を取り付ける,新しいマンションを建てるときに避難場所を設けるルールづくりを行政につくってもらう,取り残され対策としては,ボートの確保,備蓄倉庫の移設,要援護者を含め町会内に連絡網を作る等,実現可能な具体的な対策が示されました.また,長期的な対策としては,公園の高台化等が提案されました.継続的な人材育成,啓発活動を継続的に行っていくことの重要性も指摘されました.いずれもさらに検討を深めれば,実施に結びつきそうなものだと思われます.
 最後に,今回の一連のワークショップで行われたような議論を町会全体にどう広げるか,今回のWSで検討した対策をどう具体化していくのか,といった課題がだされました.

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