広域ゼロメートル市街地研究会
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第6回ワークショップ 「GISを利用した防災地理情報の作成と共有」

2009年4月19日
場所:葛飾区新小岩北地区センター 多目的ホール
主催:東新小岩7丁目町会
共催:(財)日本開発構想研究所
   NPO ア!安全・快適街づくり
   広域ゼロメートル市街地研究会

◆◆ このワークショップは,一連の取り組みの中で初めて町会の主催で行われたものです. ◆◆

1.災害(水害)に関する地域の現状と説明

(1)水害のビデオ上映と解説

 「20世紀日本 大災害の記録」(NHK)から,1910(明治43)年8月関東大水害,1917(大正6)年9月関東大水害,1947(昭和22)年9月カスリーン台風,1958(昭和33)年狩野川台風,1959(昭和34)年伊勢湾台風などの記録を抜粋して紹介しました.特に,1910年の関東大水害は,荒川放水路をつくる契機となったこと,首都が水害にあうことは国辱としての大工事であったことなども紹介しました.台風の歴史から,地域の皆さんが正確な情報に基づいて,0メートル市街地の実情を把握すること,日常からの備えが重要であることなど,ビデオを活用して報告しました.

(2)GISを用いた新小岩北地区・東新小岩7丁目における災害(水害)に関する状況説明

 各班別討議に先立って,今回のワークショップの主催者でもある町会の代表によって,GIS(地理情報システム)を用いて総合説明が行われました.地元の実情を熟知した町会長によるプレゼンテーションは,区レベル,地域レベル,町会レベルを自在に操りながら,「あなたの家はここですよ」といったレベルにまでしぼり,非常にわかりやすくかつ適切なものでした.
説明の概要
1.GISで葛飾区全域をみる
2.GISで地区別に詳細に見る
3.GISで東新小岩7丁目町会を詳細に見る
4.町会長ならではの固有名詞を浸かってさらに詳細にせまる
5.自宅周辺や自分の班のクローズアップ,興味があるデータ(浸水深等)をみる
 ・自分の家の浸水水位を確認する(各地区向けに)
 ・要援護者の家の浸水を確認する(市民消火隊の参加者向けに)
 ・何分で浸水するか,その間にどこまで逃げられるか確認する
6.要援護者の人口動態と支援可能人口動態をみる

(3)班別討議での検討事項に関する説明

 各班での討議の前に,町会の代表から検討事項について説明がありました.
1.大水害が予想される場合,あなたはどのような準備をしますか?
2.災害などの情報は何から得ますか?
3.避難をする人は何処に避難しますか?
4.避難しない人は家の何処にいますか?
5.近所の高い建物に避難する人は,長期間滞在になりますが,大丈夫ですか?
6.水・食料等の備蓄は何処にあるか,知っていますか?
7.近所に居る高齢者・要介護者・乳幼児はどうしたらよいでしょうか?
8.水・食料・トイレの心配は無いですか?
9.水害避難中に病人が出たらどうしますか?
10.逃げ遅れた時は誰が助けてくれると思いますか?
11.以上のような事柄を考慮して,総体的にどうしたら,安全で安心な避難(避難生活)ができると思いますか?

2.班別討議

 各班のテーブルにもGISが装備されたパソコンが準備され,参加者たちはそのGIS情報を参考にしながら議論が行われました.
主な議論の内容
@要援護者が増えていること
A今回の把握も全体ではなく任意の記録であること
B寝たきりの人には最低2里の助ける側の人が必要であること
C助ける側の陣容の問題
Dまず,正確な情報が必要であること
E平時の準備が肝心であること
F水害発生の状況把握と不安

3.班別討議の報告

 各班で議論された内容を,各班の代表者が発表し,各地区の抱えている問題とそれに対する対策案を共有しました.

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